メールマガジンVol.2

■■地方創生2.0基本構想の発表を受けて民間がとるべきアクションは?
■■業務委託の少額随契の上限が50万円から100万円になったのはご存知ですか?
■■オンライン動画で学ぶ「官民連携エキスパート」
※日本GR協会の「GR(Government Relaions:ガバメント・リレーションズ)」の定義:社会課題解決のための政治行政との関係構築の手法



■■地方創生2.0基本構想の発表を受けて民間がとるべきアクションは?
石破首相が本部長となった「新しい地方経済・生活環境創生本部」で、地方創生2.0基本構想が6月13日に示されました(閣議決定もされました)。ちょうど第1回のメルマガで「地方創生におけるGRの必要性」について長々と講釈してしまったところでしたが、今回公表された内容は大筋は1.0と呼ばれていた10年前とブレはありませんでした。ただ、2.0の公表にあたって「反省すべき点」(例えば、若者や女性が地域から流出する要因へのリーチの不足、など)が掲げられるなど、この10年間を振り返る姿勢には好感が持てました。
そして大事な2.0でのキーワードですが、『目指す姿』として掲げられる『「強い」経済』と『「豊かな」生活環境』、そしてそれらを基盤に『「新しい日本・楽しい日本」を創る』です(鉤カッコが多くなってごめんなさい)。それぞれの『 』は、石破首相のワードセンスが強く盛り込まれている印象を受けました(先日、基調講演をいただいた「地方創生ベンチャーサミット」でも、繰り返し上記のキーワードに触れられていましたので)。

折しも、発表の10日ほど前に、R6年のの出生数が70万人を下回った統計が発表されました。国立社会保障・人口問題研究所の2023年時点での推計では70万人を下回るのは2039年の予想でした(これまで国立社会保障・人口問題研究所の推計の角度は高くて、どんなに政府が少子化対策を頑張っても不思議なことに推計に沿った人口動態になっていたにもかかわらず、です)。さらに、地方創生の文脈でショッキングだったのは、東京の合計特殊出生率が1.0を下回ったことです。人口の流入がコロナ禍後続いている東京は、全国で一番女性が子どもを産みづらい地域であることが、改めてハッキリと突きつけられました。

そんな中、地方創生の実現に関わろうとする民間サイドが取るべきアクションはなんでしょうか?
私は、その第一歩として「地方創生2.0基本構想」をきちんと読み込んでおくこと、だと思っています。「新しい地方経済・生活環境創生会議」で、第9回(5月22日)に骨子案が、第10回(6月3日)に(案)が、それぞれ示されています。国としては、来年度の予算をこの基本構想をベースに編み上げていき、それぞれの地方自治体も「総合戦略」を見直ししながら、その中に次年度予算のタマを仕込んでいきます。
地方自治体と一緒に地方創生に取り組もうとするのであれば、こうした流れを汲み取りながら、民間サイドから何ができるのかを考え直す良い機会になるのではないでしょうか? お付き合いしている自治体にとっての「新しさ・楽しさ」とは何で、それがどのように若者や女性を繋ぎ止めることにつながるのか、など、思いを巡らせていただければと思います。

内閣府ホームページ:地方創生2.0基本構想(閣議決定)



■■業務委託の少額随契の上限が50万円から100万円になったのはご存知ですか?
みなさんは「少額随意契約(少額随契)」をご存じでしょうか?
これは、地方自治体などの公的機関が事業者と契約を結ぶ際、本来であれば入札を行うべきところ、一定の金額以下であれば、入札なしで直接契約ができるという仕組みです。官公庁の手続きとしては「スピード感が必要な契約」「金額が小さく、競争性の効果が薄い場合」に活用される、柔軟な契約方法です。

この「少額」の上限が、今年4月の地方自治法施行令の改正で、引き上げられました。実に50年ぶりです。それに伴って、地方自治体では6月1日付で契約規則などを変更していることが多いようです。いくつか注意点があるので、ぜひ気をつけいただければと思います。

注意点1:「業務委託」という言葉がありませんが、「前各号以外のもの」がまさに業務委託にあたります
注意点2:契約の種類によって「少額」の上限額は異なっていること(これまでも異なっていました)
注意点3:一般の市町村と、都道府県・政令市では「少額」の上限額は異なっていること(これまでも異なっていました)
注意点4:地方自治体それぞれで、独自の運用をしていること(上限が示されているだけなので、自治体独自で運用が可能です)
注意点5:地方自治体による人材採用に関しては、今回の変更は関係がありません

ということで、これらの注意点を含めて、下記の表を頭に入れておいていただければと思います!
(これを表で表現したかったので、メールにリンクを貼らせていただきました! ご容赦ください)

契約の種類自治体の種類改正前改正後
工事又は製造の請負市町村130万円以下200万円以下
都道府県・指定都市250万円以下400万円以下
財産の買入れ市町村80万円以下150万円以下
都道府県・指定都市160万円以下300万円以下
物件の買入れ市町村40万円以下80万円以下
都道府県・指定都市80万円以下150万円以下
財産の売払い市町村30万円以下50万円以下
都道府県・指定都市50万円以下100万円以下
物件の貸付け市町村30万円以下30万円以下(据置き)
都道府県・指定都市30万円以下50万円以下
前各号以外のもの市町村50万円以下100万円以下
都道府県・指定都市100万円以下200万円以下




■■オンライン動画で学ぶ「官民連携エキスパート」プログラム
日本GR協会では、これまで12期にわたってGR人材育成ゼミをリアル開催してきましたが、この4月からオンラインで学ぶ動画コンテンツに移行いたしました。また必須講座を受講後に、試験に合格すると「官民連携エキスパート」の認定を受けられるようになりました。
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官民連携エキスパートhttps://graj.org/study/kanmin_expert/