GR_官民連携アワード2025 優秀賞 (2)

民間企業名
株式会社 笑下村塾

自治体名
群馬県
福岡県古賀市

ホームページ
https://www.shoukasonjuku.com/hss-reversementer-gunma2024

「社会を変える方法」のワークショップに参加する高校生と
代表のたかまつなな

HPVワクチン啓発のためのTikTokダンス案を山本知事に伝える高校生

「自転車と歩行者の衝突事故防止」をテーマに田辺市長に提言する高校生

事業概要

日本の若者のうち、自分の力で社会を変えられると思っている人は非常に少なく、先進国の中でも特に低い割合です。
政治の場にも、若者の声が届きにくい現状があります。
この問題は、今後の日本社会の持続可能性においても重要な課題です。
若者が政治や社会に参加し、将来のビジョンを共有することができなければ、少子高齢化が進む中で、社会全体の活力が低下してしまいます。
若者の意見を尊重し、彼らの声を積極的に取り入れる仕組みを整え、参加しやすい環境を作ることが、今後の日本の社会に求められる改善策と言えるでしょう。

令和5年に「こども基本法」が施行され、すべての自治体でこどもの声を聞くことが義務づけられました。
笑下村塾では「こどもの意見表明権を重視する」考えから自治体とタッグを組み、高校生が知事や市長のリバースメンターとして政策を提言し、社会を変える実感を持つことによって、若者ならではの感覚や価値観を持った意見を政策に取り入れ、新たな未来を生み出すことを目的としています。

アピールポイント

「高校生リバースメンター」プログラムは、令和5年群馬県知事の発案で始まりました。単なる発表会では終わらない実効性の高い社会参画活動です。
このプログラムの最大の特徴は、若者が提案するアイディアを事業化・予算化し、「実際に社会を変える」ことを目指す点にあります。
高校生が提言した内容が県の枠を超えるスケールであれば、知事と共に大臣への提言を行うことも視野に入れ、地域を超えた社会変革に挑む姿勢を持っています。

2023年の群馬県での取り組みでは、HPVワクチン普及や生理用品の啓発活動が事業化され、Tiktokで39万回を超える再生数を記録する動画が制作されました。
さらに、県内の高校には啓発メッセージ入りの生理用品が配布され、HPVワクチンの普及促進に貢献しています。

このように、若者が知識やスキルを身に付けながら、実際に社会に変革を起こす体験ができる本プログラムは、NHK「おはよう日本」や日テレ「newsevery.」、群馬テレビ、読売新聞といった多くのメディアにも取り上げられ、全国的にも注目を集めています。

さらに、2024年も群馬県と福岡県古賀市で「リバースメンタープログラム」を継続して実施しており、来年度に向けても取り組みを続ける予定です。
今年のプログラムでは、高校生が女性の生理に関する悩みの解決を目指したり、起立性調節障害などで不登校になった子どもたちが得意を伸ばせる環境作りを提言したりしています。
また、同世代の郷土愛の希薄化への危機感から地元企業への認知を深めたいという提案や、障害の有無にかかわらずすべての人が夢を実現できる社会づくりを目指す声も上がっています。

さらに、古墳を通じて文化を尊重する社会の推進や、県の教員志願者数減少の問題、児童虐待を減らすための方策など、若者の多様な「声」が首長への提言としてまとめられ、事業化に向けた活動が進められています。

株式会社笑下村塾・代表取締役
たかまつなな

群馬県 知事
山本 一太

福岡県古賀市 市長
田辺 一城